『このゴミは収集できません』レビュー|ゴミ清掃員が見た格差と消費の話

お金を整える

ゴミは、その人の暮らしを映す鏡です。

そう聞いて、最初は半信半疑でした。でも、お笑い芸人でありゴミ清掃員でもあるマシンガンズ・滝沢秀一さんの著書を読んで、考えが変わりました。

滝沢さんは『このゴミは収集できません』の中で、お金持ち地域とお金持ちではない地域では、出されるゴミに明確な違いがあると語っています。

今回はこの本を参考に、ゴミから見える消費のあり方について考えたことをまとめました。「節約したいのに、なかなかうまくいかない」という方の、暮らしを見直すきっかけになればうれしいです。

お金持ちではない地域のゴミに多いもの

本書によると、お金持ちではない地域では、お酒やたばこに関するゴミが圧倒的に多いそうです。

お正月明けには、発泡酒の缶や一升瓶が「信じられないほど」出されることもあるとか。お金持ち地域でもお酒のゴミは出ますが、量が違うといいます。

たばこも同様で、ペットボトルを灰皿代わりに使い、分別もされないまま捨てられているケースが目立つそうです。お金持ち地域では、こうした使い方は見かけないとのこと。

これを読んで気づいたのは、お金の使い方は健康への意識と連動するということでした。お酒もたばこも、楽しむ範囲なら問題ありません。でも「家計の中で大きな割合を占めるほど」になっていると、それは消費の優先順位を見直すサインかもしれません。

大量のゴミも、お金持ちではない地域の特徴

もうひとつ、そうでない地域に多いのが「大量のゴミ」だそうです。

  • ゴミ袋いっぱいのコーラのペットボトル
  • 同じ栄養ドリンクの空き瓶が大量に
  • 一度に断捨離された大量の洋服
  • 握手券付きのCD

これらが一度に大量に捨てられている光景が、印象的だったといいます。

1本150円のペットボトルでも、毎日2本飲めば1か月で1万円近い出費です。1つひとつの金額は小さくても、年間で見るとかなりの額に。ゴミの量は、目に見えない消費の積み重ねを可視化してくれる指標でもあります。

我が家でも、以前はペットボトル飲料をよく買っていました。水筒を持ち歩くようになってから、ゴミも出費も大きく減りました。

お金持ち地域に出ていたゴミ

一方で、お金持ち地域で印象的だったのが、健康グッズの粗大ゴミだそうです。

  • ロデオボーイ
  • ワンダーコア

こうした健康グッズが、ある時期に複数のお宅から粗大ゴミとして出されていたといいます。「健康グッズにも流行があるのか」と滝沢さんも驚いていました。

その他には美容グッズが出ることもあるそうです。お金持ち地域では、生活必需品ではなく、自分の体や暮らしへの投資にお金が使われている様子がうかがえます。

健康や美容への支出は「浪費」ではなく「自己投資」。ここに、暮らしの優先順位の違いが現れているのかもしれません。

ゴミから学んだ3つのこと

本書を読んで、自分の暮らしに取り入れたいと感じたのは次の3つでした。

不必要な消費を控える

何かを買うとき、「これはいずれゴミになるもの」か「長く使えるもの」かを意識する。ペットボトルや缶コーヒーのように、必ずゴミが出る消費を減らす工夫をする。

健康と自己投資にお金を使う

短期的な楽しみより、健康やスキルを育てる方向にお金を使う。これは「節約」とは違う、お金の前向きな使い方です。

長期的な価値があるものを選ぶ

すぐ買い替えるものを安く買い続けるより、長く使えるものを慎重に選ぶ。結果として、ゴミも出費も減っていきます。

おわりに

ゴミは、その人の暮らしや消費行動を映し出します。普段は意識しない「捨てる」という行為に目を向けるだけで、自分のお金の使い方が見えてきます。

ゴミを通じて生活習慣や消費行動を見直すことは、経済的な豊かさにつながる第一歩かもしれません。

「ゴミを出す量を意識してみる」。それだけで、暮らしへの視点が少し変わります。

ゴミ清掃員ならではの視点で語られる本書は、読み物としても面白く、考えさせられます。興味を持たれた方は、ぜひ手にとってみてください。

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